社内SEの実情と会社探しのポイント3つ【社内SEになってわかった】
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仕事は楽?給料はどう?知りたいことがたくさんある
社内SEの仕事
社内SEは楽なの?
最初に「仕事は楽なの?」という点ですが、結論から言いますと、SIerの頃と比べると比較にならないほど仕事は楽になりました。
就業環境や、技術面、メンタル面どれをとっても「楽になったな」と感じています。
ここからその「仕事内容」や、「楽に感じることができている理由」の話をしていきたいと思います。
会社について
仕事内容の話の前に、私の会社の話をさせて下さい。
私の会社は非IT企業ですが、子会社にIT企業がいるグループ企業です。グループ内のシステムやハードの導入はその子会社が行っており、私の会社(親会社)では、子会社の管理業務がメインとなっています。
ネットワークやサーバーの管理については子会社側で行っています。つまり何かとトラブルが多く、悩みの種になる部分を私の会社側では抱えていないのです。
さらに良いことは、IT関連で困ったことやわからないことがあった時、子会社側のエンジニアにアドバイスを聞くことができるという点です。
やはり1人の力では解決できないこともよくあるので、そういった場合に悩み続けてしまうということもありません。このグループ・会社の体制が私の仕事を楽にさせてくれている大きな理由となっていると感じています。
※下の方に「会社探しのポイント」も紹介しているので、社内SEを考えている方は参考にしてみて下さい。
社内SEの仕事
では、私がどんな仕事をしているかについてになります。
仕事で大きなウエイトを占めるのは、
① 子会社の管理
→ グループ会社の子会社のIT周りの管理
② 申請系・報告系等の書類の処理
→ 稟議書の確認からショボいのではPC購入の申請書等の処理
③ ITサポート
→ なんでも屋。備品の購入、○○が動かない、△△が壊れたなどの対応等
④ 社内制度の取り決めや周知
→ 情報セキュリティに関することが多め
等々です。SIer時代と根本的に違うのは「顧客対応がない点」にあります。
ベンダーとのやり取りはもちろんありますが、基本は社内の人に対する仕事をしています。クレーム対応で顧客に謝りに行くということもありません。
社内システムで何かトラブルがあった時はどうするの?という疑問があるかもしれませんが、『○○システムが停止した』という場合には、私の部署に連絡があり、そこから子会社の方へエスカレートしていくようになります。
つまり総合的な窓口の立場になります。トラブル中は、そのトラブルが起こっていること・対応中であることを周知したり、問い合わせなどを処理します。大きな障害となった場合は、原因調査や再発防止まで音頭を取って行っていきます。
「④社内制度の取り決め」の仕事で特に多いのは、情報セキュリティに関するものです。情報セキュリティといっても難しいことを言っても伝わらないので、個人情報とは?とか情報漏えいのリスクとかこれはやめてねとか、従業員に守ってもらいたいことを決めたりそれを周知したりということが仕事になります。
技術面、開発について
次に技術面ですが、開発はVBA以外ほとんどやってないです(開発環境なんてものがないので)。
VBAはSIer時代ほとんどやっていなかったのですが、Officeさえあればさっとできるので現在は重宝しており、業務改善の一環としてちょっとした開発をやったりしています。
また、SQLは全く打たなくなります。依頼をもらって「〇〇システムのDBに繋いでデータを取って整形」ということはたまにやりますが、ACCESSの画面操作で出来てしまう程度なのでSQLが活躍する場は残念ながらほぼありません。
その他開発とは少し違いますが、RPAで業務改善の作業もやってます。
残業時間、収入面について
残業時間
残業時間は前職からメッチャ減りました。
SIerのころはだいたい月60~100時間といったところだったと思います。この時間は、36協定、産業医等の縛りによって調整した時間(お察し)なので、実際のところはもっと多いはずです。
現在はというと、今までの5年間の最高で1か月40時間いったかなくらい。平均としては月10時間くらいなのでほぼ定時に帰れています。
そうなると今度は逆に「家でやることがない」のが悩みになり、私の場合はこのブログと資格の勉強を始めるきっかけになりました。
収入面
次に収入面。「転職して年収が上がりました!」といいたいのですが、私の場合は、転職前後で年収はトントン(むしろ若干低いくらい?)です。
収入が増えなかった大きな理由として、「残業しないので残業代がごくわずか」だからです。定時に帰れるようなったということは、逆に言うと残業代がほぼありません。毎月ほぼ一定額の金額をもらっている状況です。
転職で基本給は上がりボーナスはアップしたのですが、前職での残業代分まではカバーできなかったというのが実情です。
まぁこれが私の現実ですが、転職する前は「給料減ってでも今すぐ転職したい!」くらいに思っていたので、後悔はしていません(強がり)。
社内SEになってわかったこと
次に私が「転職前は想定していなかったけど、社内SEになってわかったこと」を3点共有したいと思います。
その①:ITに関わらない知識が意外と必要
具体的には、「社内の規程」や「経理」の知識が必要なケースが結構あります。社内SEは社内の仕事のため、何かの判断を行う場合「規程はどうなっているか?」を判断の根拠にすることが多いためです。特に情報セキュリティ面は、大量にある○○規定やその補足資料を参照しながら考え、答えるよう心がけています。
経理の知識は難しい知識は問われないですが、ITに関わる資産管理も仕事の一つなので、経理処理(例えば勘定科目)や固定資産・減価償却など最低限の知識は問われることがあります。
その②:最新技術に疎い?
社内SEって最新の技術には疎い(うとい)のではないかと転職前は思っていました。
昨今、テレワークやDXの加減もあってネットワークやセキュリティ、その他SaaS等、いろいろな機能があります。社内SEはそれらを導入検討したりする立場でもあるので、最新の情報を知る機会が多いですし、知っておかなければならないため最新技術に疎いということは全くありません。
その③:出張が少ない
社内SEは出張が少ないです。SEのように顧客のところに行ってシステム説明をするということはありませんし、私の場合、会社の事務所は全国各地にあるのですが、遠隔で操作ができる、PCが壊れても送ってもらえばよい、ミーティングもWebで済んでしまうので現地に行く必要もほぼありません。
出張がないことをメリットととるか、デメリットととるかは人によるのですが、私は前職ではいわゆる出張族でしたので、移動時間の拘束やホテルや飛行機の手配などから解放されたので、とてもうれしく思っています。
テレワークはできる?数値目標ってあるの?
テレワーク
テレワークは全然可能です。むしろ私の部署では『部署が推進していく立場なので積極的にテレワークをやるように』という感じでした。
ずっと出勤しないのもあれなのでフルリモートという人はいませんが、フルリモートもやろうと思えば「可能」という回答になると思います。
数値目標
数値目標はありません。個人に対する何かの数値目標というのは課せられていないですし、同じ職場の人でも聞いたことはありません。
必要な資格、知識は?
必要な資格はありません。ですが、高度情報は1つ取っておくとマウント取ってくる人がいたときに安心。
知識としては、『1つの物を深く』より『広く浅く』だと思います。
ハード、ソフト、ネットワーク、セキュリティ、社内の規程など幅広い知識が必要になりますが、高度なスキルを求めるものではないものが多く、一つ一つ成長しながらできる仕事だと思います。
会社探しのポイント
以上が実際に私が体験している社内SEの実情の話でした。
ここからは参考程度になりますが、上でお話したように「子会社にIT企業を抱える親会社に入る」というのが業務内容やメンタル等々の面からおすすめです。
ここからは私が行っていた会社探しのポイントを3つ紹介させていただきます。
ポイント1:○○ホールディングス、有価証券報告書を確認
まずは、○○ホールディングスというのがわかりやすくておすすめです。ホールディングス(=持株会社)というのは、子会社の管理がメインの会社になります。IT企業が傘下にいる場合、その企業がグループのITの面倒をみていることが予想できますので、その親企業が狙い目ということです。
また、○○ホールディングスでなくても、上場企業の場合では「有価証券報告書(略してゆうほうと言います)」というものを見ればその収益構造がわかるようになっています。100ページ以上あるので読みたくなくなりますが、グループ内にどのような企業があり、どのような会社関係にあるのかがこれを読むとわかるので、本命の会社は読んでおくことをおすすめします。
ちなみに有価証券報告書は従業員の年収もわかりますよ。
ポイント2:indeed、実は結構使える
会社探しのサイトでまずお勧めしたいのは「indeed」です。indeedは登録なしで使える+求人数が多い点が魅力ですが、契約社員とかいつも出てくる会社とか邪魔なのもたくさんあります。
それでもおすすめする理由は、『「-」(半角マイナス)でキーワードを入力すれば除外指定できる』からです。
契約社員やアルバイト、出てほしくない会社などマイナスをつなげてき、必要なものだけでるように個人でカスタマイズするのがおすすめです。
例:『名古屋市 社内SE -契約社員 -アルバイト -○○会社 -△△会社』
絞りすぎると検索結果がかなり少なくなりますが、それでもたまにみると目新しい会社が出てくると思いますよ。
ポイント3:エージェントの非公開求人から探す
社内SEを募集している企業を探すにはやはり求人の絶対数が必要です。
それには転職エージェントに登録すると見ることができる「非公開求人」から探すことが一番の近道だと思っています。私もエージェント(リクルートエージェント)の非公開求人+indeedで今の会社を見つけました。
アカウントはまだ残っていたので、2023年10月時点で「社内SE」で求人検索してみた結果です。数値はぼやかしてありますが、自分でも思っていた以上に違いました。
参考として『私が使っていたエージェント』と、『社内SE特化でいいなと思ったエージェント』があったので記載させていただきます。ちなみに、希望に合う会社がその時期になくても、後で希望に合う求人が発生した時にエージェントから教えてくれるので、面談した時にお願いしておくのがおすすめです。
・リクルートエージェント
私が実際に使っていたエージェントです。こちらは非公開求人数20万件という圧倒的な求人数があります。検索してみると、「フレックス勤務」や「残業手当あり」等々、個人的に気になる項目が一発でわかるようになっているので見やすいです。職種での検索では、たくさんあるSE職種の中で一番上に「社内SE」があり、選びやすく特別感があって好印象。是非実際に検索してみて、件数の多さを感じてほしいです。
・社内SE転職ナビ
【公式】 https://se-navi.jp/
こちらは社内SE特化のエージェントで、業界TOPクラスの社内SE件数があります。特に良いと思ったのが「カジュアル面談」です。とりあえず情報収集を開始したい、社内SEの質問があるという方向けとのことなので、「がっつり転職活動を始めたいわけじゃないけど、なんとなく求人を見てみたいな」という人にも使いやすくてよいと思いました。私の時はこんなエージェントがなかったので、当時あればよかったなという意味で紹介させていただきます。